花粉症やアレルギー性鼻炎では、花粉などの刺激によって作り出されたIgE抗体が、肥満細胞のIgE受容体に結合し、その結果、ヒスタミンやロイコトリエンといった分子が放出されます。

これらが、くしゃみや鼻水、かゆみなどのアレルギー症状を引き起こすのです。

甜茶に含まれる有効成分は、ポリフェノール類ですが、動物実験では、甜茶がヒスタミンの過剰分泌を抑制することや、アトピー性皮膚炎の症状を改善することが報告されています。

これは、甜茶に含まれるポリフェノール類が、抗ヒスタミン作用をもつため、アレルギー症状を抑えるからです。

なお、埼玉医科大学の研究グループによると、スギ花粉を与えたマウスにおける各種茶類の効果を検討した結果、甜茶による血中IgE濃度の減少と腹腔マクロファージのTNFα（腫瘍壊死因子α）産生抑制が認められたといいます。

甜茶の抗アレルギー効果については、これまでに多数の基礎研究や臨床試験が報告されています。

その中でもよく知られているものとして、1994年に日本アレルギー学会で報告された三重大学による臨床試験があります。

これによると、アレルギー性鼻炎患者18人を対象に、甜茶エキスキャンディ※を1日3粒ずつ4週間にわたり投与した結果、2週間後に65％、4週間後に75％の改善率（著名改善、中等度改善、軽度改善の合計）が認められました。

具体的には、くしゃみ発作、鼻汁、水性分泌量、鼻誘発反応といった所見の改善が示されたということです。

また、サントリーの研究では、アレルギー性鼻炎の患者に甜茶エキス20mgを1日4回投与したところ、投与しなかったグループに比べて、症状の改善が認められたそうです。

※1粒あたり40�rの甜茶エキスを含みます。

□セントジョーンズワート